小林孝一氏(第63・64期企画・広報理事)コラム

2017年

マニュアルシフト

以前このコラムでアナログテレビを18年使った話を書いたが,愛車は14年半乗っている.最近小さな故障が増えてきたので,そろそろ買い替えようかと考えているが,マニュアルシフト車が殆ど売られていない! 今の愛車を買ったときにもかなり少数派だったのが,14年で事態は更に進行していた.極めて限られた選択肢のなかからは,なかなか気に入った車が見つからず,困っています.

インフルエンザ

卒論,修論の追い込みで忙しい1月後半に,あろう事かインフルエンザに罹ってしまった.数十年ぶりだろうか? とはいえ,予防接種を受けていたおかげか熱もそれほど上がらず,発熱から3日目には平熱に戻っていたので,念のために診察を受けに行くにも自転車を漕いでいったような状況であり,「B型です.5日間は家から出ないで下さい」といわれて驚愕した次第です.ともあれ,学生にはうつさなかったようで,その点だけは助かりました.

30日間スクワットチャレンジ

30日間スクワットチャレンジ,というものをやってみました.スクワットは初日は50回で,毎日だんだん増やしていき,30日目には一日で250回する,というものです.これをやったおかげで,スキーに行っても膝が痛くなることがなくなったような気がします.30日を達成したあとも時々やっていたのですが,インフルエンザに罹ったのがきっかけで3週間ほどサボってしまいました.ふと思いだして再開したのですが,たった100回で翌日に恐ろしいほどの筋肉痛が! 筋肉は48時間で元に戻ってしまうらしいですね.

角部屋

このコラムも出張先のホテルで書いているが,あるとき,ホテルで角部屋をあてがわれる率がとても高いのに気がついた.優に7割は超えている.騒いで他の客に迷惑をかけるように見えるのだろうか? それで隅っこに追いやられているとか? どなたか理由が分かる方がいらっしゃれば,教えて下さい.

2016年

小説の神様

学生の現場見学の引率で三重県の菰野に行ったが,そういえば志賀直哉の短編に「菰野」というのがあったと思いだし,読み返してみた.かつて丸谷才一がエッセイで志賀直哉のことを「どうしてこの男と父親との確執を延々と読まなければいけないのか」と腐しているのを読んで大笑いしたことがあったのだが,この短編も家族のトラブルを題材にして小説を書こうとする志賀直哉が主人公,という小説とも随筆とも言えない,何とも言えない味わいが魅力である.

菰野

現場見学の話の続き.菰野は麓の四日市よりも気温が2?3度低いようで,山道に入ったとたんに道の脇の残雪が目についた.現場でも「岐阜から来た皆さんは雪に慣れていらっしゃって,きっと滑って転んだりはしないでしょうね」と言われたが,これに反論したい.世間の皆さんはなぜか岐阜と聞くと「白川郷」「関ヶ原」といった豪雪地帯をイメージするようですが,全く違います! 岐阜市内は名古屋より気温が1度低いだけです!

岐阜の名物

「岐阜の名物は何ですか?」と良く聞かれるのだが,これは大変難しい質問である.最近は苦し紛れに「長良川の鵜飼」と答えることにしているが,一方何故か岐阜市は「信長推し」で,駅前には黄金の織田信長像が立ち,市内には信長の絵がボディーにデカデカと描かれた岐阜バスが8台走っている.しかし,隣国尾張出身の自分から言わせてもらえば,信長は「尾張で生まれ,岐阜を踏み台にして,京にのぼった人物」で,なぜ岐阜で英雄扱いされているのかがサッパリ理解できないのだが.

アナログテレビ

この前まで1998年製造の25型テレビに5000円で買ったデジタルチューナーを取付けて見ていた.何の不具合も出ていなかったのだが,部屋の模様替えにともない遂に液晶テレビに買い換えた.さようならトリニトロン,そしてありがとう.18年間にわたる無故障に感動し,今度も同じメーカーの液晶テレビを選んで買った.

斎藤道三

以前このコラムで岐阜の「信長推し」を揶揄するようなことを書いたが,昨日は岐阜で「道三まつり」が開催された.岐阜の人々は斎藤道三を推すべきだと考えていたのだが,道三を調べてみると「悪辣」「策謀」「裏切り」「出世欲の塊」「行政能力無し」と散々な評判である.これでは郷土の誇りとしたくはないか....

中年のスキー2016

昨年,このコラムでスキーに嵌まっていることを書きましたが,雪不足に悩まされた今シーズンもコブ攻略を目指し,努力の甲斐あって少し上達したように思います.ただ,未練がましく3月31日に有休を取って滑りに出かけたところ,スピードが出すぎて大ゴケし,あばら骨にひびが入ってしまったようです,あいたたた・・・・

富山へ行こう!!

日本材料学会の今年の学術講演会は富山で開催されます.実は昨年,別の学会のシンポジウムが富山で開催され,その折に初めて富山市を訪れました.名物の白えびを食べ,北前船廻船問屋を見学し,富山県水墨美術館を訪れました.「世界一美しいスターバックス」も富山市にありますので,皆さんも是非富山へ来てください(学会行事への参加もお忘れなきよう).

ブラタモリ

この番組がめっぽう面白い.タモリが様々な場所で歴史の痕跡を探し,その街の成り立ちや歴史的変化を探る,という内容なのだが,特に全国を廻るようになった昨年以降は,如何に地形を活かし,あるいは,地形と戦って街が作られ発展してきたかを探る「土木史」そのものになってきている.土木系の学生諸君は是非観て欲しい.

長良川の鵜飼

岐阜の長良川では先週から鵜飼が始まった.私もお客さんが来た時に案内することがあり,大抵毎年観覧するのだが,岐阜の小学生は在学中に一度,学校行事として鵜飼観覧船に乗ることができることを知った時には仰天した.

鵜飼と花火

鵜飼は日没後に始まるが,始まる合図として,毎晩数発の花火が打ち上げられる.我が家はマンションの3階なので,これがベランダからよく見え,花火の音が夜に聞こえるようになると,夏が来たのだなあ,と感じる.

                     

2015年

中年のスキー1

かなり暖かくなってきましたが,近年,年甲斐もなくスキーにはまっています. 10年ほどやっていな かったのですが,子供が幼稚園に入ったぐらいから再開し, それから7シーズン経ちました.この年になっても上達できるのは全くもって道具の進化の おかげであって,スキー板の材料と形状が大きく変わった結果です.

スキー板の進化1

現在の板はFRPですが,上級者は 固い板,初心者は柔らかい板を使います.おそらく 木質材料で製作していた時代と異なり,設計時に固さの調整を容易に行えると思われます. なお,一般的に高いものほど固いそうで,よい道具を買った方が上達が早いと勘違いして 高いものを買ってしまうと,技術,体力的に全く使いこなせず,むしろ上達しないそうです.

スキー板の進化2

スキー板に関するもう一つの技術革新は形状の変化で,直線的だった昔の板と異なり, 今の板は「しゃもじ型」などと言われるように前端と後端が膨らんだ形になっており, 左右の辺が平行になっていません.この板を右か左に傾けて体重をかけると,板が 曲がった状態で接地(接雪)し,その曲がった形状が,滑る時の回転半径になるそうです. 目から鱗の発明です.

中年のスキー2

スキー板における技術革新のおかげで,以前と比べて転倒することがめっきり減りました. 板の操作が楽になり,スキー同士が絡まなくなったためだそうです.したがって,本当に 上達しているのか,道具が優れているおかげなのかが判断つきかねますが,とにかく不格好でも 40°以上の急斜面を降りてこられるようになっています.

中年のスキー3

以前に,子供がスキーを始めるとともに自分もスキーを再開したと書きましたが,今シーズン, ついに彼に追い抜かれてしまいました.これでやる気に火がつき,コブ攻略に真面目に取り組み始め, 少し手応えをつかんだように思ったのですが,あえなくシーズン終了です.この上達が「弾性変形」 でなく,今年の年末にまた原点まで戻ってしまっていることのないように願っています.

米沢の洛中洛外図(その1)

先日,日本材料学会の総会と学術講演会が米沢市の山形大学にて開催されました. 空いた時間に米沢城址近傍を見て回ったのですが,上杉景勝の日輪の前立ての 甲冑,直江兼続の有名な「愛」の前立ての甲冑,五大老全員の花押が記された 書状,などなどを見ることできました. なかでも一番心に残ったのは,「上杉本洛中洛外図屏風」です.

米沢の洛中洛外図(その2)

いわゆる「洛中洛外図」と呼ばれるものは100以上あるのです が, 国宝に指定されているのは「上杉本洛中洛外図屏風」だけです. 狩野永徳作で,信長から謙信に送られたものとされていますが, 当時の京都の景観,風俗が描かれています.驚くべきは,400年以上 前の作であるのに,ここに描かれた寺社がほとんど現存していることです. 京都ってすごいですね.

米沢の洛中洛 外図 (その3)

「上杉本洛中 洛外 図屏風」には「百万遍」と書かれた大きなお寺があり,その隣には「ふろ」と記された大きな公衆浴場があります. 現在の材料学会のあるあたりは昔はお風呂だったのかと思ったら早合点で,当時,知恩寺は御所の西の小川通り一条のあたりにあったそう で す. どうりで図中での「百万遍」の位置がおかしいと思いました.

米沢の洛中洛外図(その4)

米沢の「上杉本洛中洛外図屏風」 には 祇園祭も描かれており,長刀鉾を先頭に,蟷螂鉾,船鉾などを認めることができます. なんのかんので,屏風の前に30分ほども釘付けにされてしまいました.

仕事の楽しみ

旅行が趣味なので,出張は 面倒 ではあるが楽しみでもある. 仕事で行ったことがあるのは数えてみたら35都道府県で,未制覇は東から青 森,秋田,岩手,栃木,群馬,山梨,福井,奈良,島根,大分,佐賀,沖縄である. これらの県にお住まいの方は仕事をつくって呼んで下さい.喜んでお伺いします.