日本材料学会 技能検定・認証制度
技能検定講習・技能検定試験

1 本制度の創設趣旨

機械構造物や土木・建築構造物の製品設計や既設製品の安全性評価の上で,使用部材の各種強度データが不可欠である.このような強度特性値の実測データは常に正確で十分な信頼性を備えたものでなければならないし,標準的な試験法が制定されている場合は,試験にあたりそのような方法に従うことが望ましい.また,化学組成等の材料分析や強度以外の諸機能の評価,さらに各種シミュレーション技術等についても,可能な限り客観的で標準的な方法に従うことによって,得られた結果の普遍性を保証することが重要である.この観点から,材料の各種機能評価の際に要求される当該分野の知識や技能を身に付けた人材を養成し,材料学および科学技術の更なる発展と産業振興に資することが,本会に創設された技能検定・認証制度の基本的な趣旨である.

2 対象技能種別と対象者

本制度創設にあたり,本会の歴史的経緯やJIS規格の提案実績,さらには各種講習会や講座等の開催実績を考慮の上,多くの試験・技術分野(硬さ試験,引張試験,疲労試験,破壊靭性試験,X線応力測定,土木・建設分野の各種技術,溶接技術等)のうち実施可能な分野として,現在,本制度により実施している技能検定講習・技能検定試験は,金属材料に対する「硬さ試験・引張試験」および「疲労試験」である.また,本技能検定・認証制度は,企業の若手・中堅・壮年技術者ならびに大学学部高学年生(高専専攻科学生を含む)・大学院学生を対象とする.なお,初心者から材料試験の分野で種々のレベルの経験を有する方まで,受講者の幅がかなり広いことが予想されるため,それぞれの技能種別において到達水準に応じた複数の級区分を設けた.

3 認証資格の名称

本制度による認証資格の名称については,「○○試験士」とする.したがって,このたびの対象分野については「材料試験士」とし,対象技術種別および級区分を識別するために,以下のように表記する.

硬さ試験・引張試験 疲労試験
材料試験士 1級(硬さ試験・引張試験) 材料試験士 1級(疲労試験)
材料試験士 2級(硬さ試験・引張試験) 材料試験士 2級(疲労試験)
材料試験士 3級(硬さ試験・引張試験)  

2024年 技能検定講習・技能検定試験の開催要領

協賛(予定)

一般社団法人日本機械学会,一般社団法人溶接学会

技能検定講習

日程 硬さ試験・引張試験,疲労試験:2024年10月24日(木)・10月25日(金)
場所 (株)島津製作所 W13号館(Solutions COE)  〒604-8511 京都市中京区西ノ京桑原町1

技能検定講習の開講日程

以下に示すとおり,級区分により技能検定講習の日程が異なるのでご注意ください.
講習の時間帯は9:00〜17:00を予定していますが,詳細については追って受講者にご案内いたします.

硬さ試験・引張試験 疲労試験
10月24日(木)・10月25日(金)1級:2日間,2級・3級:10/24のみ 10月24日(木)・10月25日(金) 1級・2級とも2日

技能検定試験

日程 硬さ試験・引張試験,疲労試験:2024年11月1日(金) 13:00-14:30
場所 日本材料学会 会議室 〒606-8301京都市左京区吉田泉殿町1-101

試験問題と解答

→ こちらから

級区分

<硬さ試験・引張試験>

【1級】: 金属材料の硬さ試験および引張試験を正確に実施できる知識と技能を有するとともに,材料力学の基礎および試験機の保守・管理法を含めて,実機への応用時に求められる材料学的な総合知識を有する者.
【2級】: 金属材料の硬さ試験および引張試験を正確に実施できる知識と技能を有する者.
【3級】: 大学学部3年生以上・高専専攻科学生で2級相当の知識と技能を有する者.

<疲労試験>

【1級】: 金属材料の疲労試験を正確に実施できる知識と技能を有するとともに,材料力学および疲労設計の基礎,ならびに試験機の保守・管理法を含めて,実機への応用時に求められる材料学的な総合知識を有する者.
【2級】: 金属材料の疲労試験を正確に実施できる知識と技能を有する者.

受検資格

【1級】・【2級】の受検資格

下記の最終学歴に応じて,受験時点で以下の実務経験を持たなければならない.
中学卒業:満7年以上,高校卒業:満4年以上,短大・高専卒業:満2年以上.
大学卒業:受検時に在職していれば年数を問わない.
大学院生:在学中の研究活動を実務経験とみなし,在学中の受検を認める.
注)技能種別「疲労試験」の【1級】については,本会主催の「初心者のための疲労設計講習会」を事前に受講しなければならない.

【3級】の受検資格(「硬さ試験・引張試験」のみ)

大学学部3年生以上および高専専攻科学生に【3級】の受検資格を認める.なお,合格者は,別途書式で申請することにより,卒業と同時に【2級】の資格を認定する.
※1級でお申込みいただき,試験の成績が1級に満たないが2級には合格ラインに達している場合,受講者が希望する場合のみ2級を認定する.

受検料(テキスト代を含む.申込み受理後に請求書を送付.)

会員資格 硬さ試験・引張試験 疲労試験
1級 2級 ・ 3級 1級 ・ 2級
一般 会員 41,000円 20,000円 41,000円
非会員 52,000円 31,000円 52,000円
学生 会員 13,000円   9,000円 13,000円
非会員 26,000円  18,000円 26,000円

申込み方法

(1) 下記書式にて,必ず郵送でお申込みください.
(2) 申込書フォームはホームページからダウンロードできます. >>申込フォーム
(3) 受検申込みにあたり,当該受検資格を証明する書類を添付してください.
(卒業証明書・在職証明書等,学生は学生証のコピー/学年・入学年度等を明記したもの)
(4) 「疲労試験」の1級を受検する場合は,「初心者のための疲労設計講習会」の修了証のコピーを添付してください.

申込み先

〒606-8301 京都市左京区吉田泉殿町1-101  日本材料学会 技能検定・認証係
TEL.075-761-5321 FAX.075-761-5325 jimu@office.jsms.jp

申込み締切日  

2024年10月11日(金)

=注=

(1) 定員は,各技能種別ともに16名を予定しています.(定員を超過した場合はご遠慮願う場合があります.)
(2) 受検の可否は申込み受付け後に,本会事務局より連絡します.
(3) 受検者には受検票をお送りしますので,会期中にご持参ください.
(4) 講師その他のやむを得ない事情により,プログラム,講義内容に一部変更が生じる場合があります.
(5) 受検料の払戻しはいたしません.
(6) 受検申込みにあたりご提示いただいた個人情報は,受検資格の確認,受検票等の送付,本人への諸連絡,行事案内等の日本材料学会の事業運営のみに使用させていただきます.