公開部門委員会
第363回疲労部門委員会/第74期第2回高温強度部門委員会
「耐熱材料の疲労,き裂研究の最新動向」
主催
日本材料学会 疲労部門委員会/高温強度部門委員会
期日
2025年10月6日(月)13:00〜17:00
会場
京都テルサ 東館3階B,C会議室+Webex(ハイブリッド開催)
〒601-8047 京都市南区東九条下殿田町70番地
TEL 075-692-3400
https://www.kyoto-terrsa.or.jp/
交通
JR線「京都駅」八条口から徒歩約15分,近鉄「東寺駅」から徒歩約5分,京都地下鉄「九条駅」から徒歩約5分,市バス「九条車庫」南へすぐ
趣旨
疲労部門委員会と高温強度部門委員会の共通のトピックとして,「耐熱材料の疲労,き裂研究の最新動向」を設定しました.その主題に即して,4件の話題提供による研究討論会を企画しました.それぞれの講演概要は以下の通りです.両部門委員による積極的な意見交換を期待しております.
プログラム
1. 13:00〜13:30 疲労部門委員会/高温強度部門委員会ビジネスミーティング
2. 13:40〜16:50 研究討論会
(1) 13:40〜14:25
Ni基鋳造合金の超高温疲労き裂伝播挙動に及ぼす圧縮ひずみ保持の影響
三菱重工業 福田高弘 氏
発電用ガスタービンのタービン部品では,遮熱コーティングおよび冷却により,母材のメタル温度上昇が抑制されている.しかし,万が一,遮熱コーティングが剥離した際には,母材が超高温環境に晒されることで,疲労き裂の早期発生・進展が懸念される.そこで,本研究では,遮熱コーティング剥離状態を想定し,超高温低サイクル疲労き裂伝播試験を実施することで,当該環境下における疲労き裂伝播特性および圧縮ひずみ保持の影響を評価した.
(2) 14:25〜15:10
Ni基超合金の単結晶材と多結晶材における疲労き裂進展挙動
東京科学大学 阪口基己 氏
Ni基超合金の鋳造単結晶材・一方向凝固材・多結晶材を対象として,温度や保持時間を実験変数にした系統的な疲労き裂進展試験を行った.結晶粒内と結晶粒界近傍での疲労き裂進展挙動のそれぞれに対して,結晶異方性やミスオリエンテーション,試験温度やΔKが与える影響について実験結果を概説しながら,結晶塑性解析を介してき裂進展近傍のすべり変形場を定量化した解析結果について紹介する.
<休憩>15:10〜15:20
(3) 15:20〜16:05
2種類のNi基合金のクリープ疲労特性および損傷評価
電力中央研究所 張聖徳 氏
Ni基合金は,先進超々臨界圧発電プラントの配管用候補材料であるが,熱膨張率が従来のフェライト系耐熱鋼より大きいことから,厚肉部に適用した場合発生する熱応力が大きくなる可能性が高い.さらに,負荷調整用にプラントが頻繁に起動停止や出力変動を行うと,通常運転時のクリープに加え疲労損傷が重畳することがある.本研究では 2 種類の Ni基合金 Alloy 617 および Alloy 740H のクリープ疲労条件下での変形および寿命特性を把握するとともに,既存のクリープ疲労損傷評価法の適用性を検討した.
(4) 16:05〜16:50
超高温部材補修・長寿命化のための溶射技術の応用
東北大学 齋藤宏輝 氏
極限環境下で材料を使う際にはコーティング技術は非常に有効な手段である.溶射法は金属,セラミックスといった様々な材料を材料表面にコーティングすることができる非常に有用な手法である.本講演では溶射法による極限材料コーティング技術として,コールドスプレー法を用いたNi基超合金の補修,自己治癒機能を備えた耐環境コーティングによるき裂修復技術を中心に,最先端の溶射プロセスの研究動向とその実用化に向けた課題について概説する.
参加費
無料
事前登録制です.参加ご希望の方は,以下のいずれかの方法で回答してください.(1, 2推奨)
- フォームURL(https://forms.office.com/r/H8VSGic9JJ)で回答
- QRコードを読み込んで回答
- 庶務幹事(secfatigue@fatigue.jsms.jp)までメールにてご連絡
[参加受付期限:9/29(月)まで]